三年目を振り返る

投稿者: 加藤 淳
投稿日:
カテゴリ: life, lookback

これまでも半年~一年ごとにやってきたことを振り返ってきました。博士課程修了後、恒例の振り返りも三年目です。という下書きを書いてからぼーっとしていたら半年経っていたのでした。時が経つのは早いです。

この一年半は、前に振り返ったとき書いたように、これまでの蓄積を生かした新規テーマに取り組みました。具体的には、TextAlivef3.jsに共通して実装できるインタラクションデザインLive TuningおよびUser-Generated Variablesを提案し、プログラマとユーザの共同作業をスムーズにする研究をしました。どちらもできたてほやほやの国際ワークショップに査読付き論文を採択してもらっています。今後も引き続き、この新しくて面白い研究分野に貢献していきたいです。あと、f3.js はようやく Human-Computer Interaction 分野の難関国際会議(ACM DIS 2017, 採択率 20%)に通りました。

アイドルのライブで TextAlive を使ってもらったり、東京大学の講義で f3.js を使ってもらったり、ちょっとずつ着実に Web サービスを実用レベルに引き上げようと頑張っています。

2016 年

4 月

よく読みよく書いた月でした。15 日には IEEE Computer 特集号の原稿(Programming with Examples)を投稿。22 日には ECOOP 2016 LIVE ワークショップの原稿(Live Tuning)を投稿しました。また、ECOOP 2016 LIVE/PXACM UISTの投稿〆切が過ぎて、査読をたくさん頑張りました。

5 月

ACM CHI 2016(アメリカ/サンノゼ)に参加してAsian CHI Symposiumを運営しました。前後に Alan Kay の研究所VPRI/SAP(ロサンゼルス…と設立直後の Y Combinator Research HARC/サンフランシスコ)などを訪問して講演させてもらいました。CrossSongのジャーナル化に向けてユーザスタディしました(2017 年に無事刊行されました)。帰国後すぐに結婚式 2 連発。さらにもう 1 回。みなさまおめでとうございました。WISS 運営委員会もありました。あとは ACM UIST 査読、IEEE Computer 特集号の原稿リバイス。かつてMicrosoft Researchの研究インターンで開発していたTouchDevelop ワークショップに協力しました。

6 月

TextAlive と f3.js をアップデートしていました。Live Tuning関連の機能を整理するためです。Web 制作、サーバ管理、実装の月でした。あと、東京大学の講義で f3.js を使ってもらいました。学生のみなさま、ありがとうございました。

7 月

粘菌にはまりました。ECOOP 2016 LIVE(イタリア/ローマ)でLive Tuningの口頭発表をしました。ECOOP 本体では同内容をポスター発表。PXにも参加しました。日本では共著のDJCoderの発表がありました。お疲れさまでした。

8 月

ACM UIST Student Volunteer チェアの仕事でばたばたしていました。第 2 回 SIGPX開催しました。OngaCRESTで TextAlive をデモ展示。実習生がきて賑やかになりました。エスプレッソマシン導入で職場 QoL が向上!小学校同級生同士が結婚、知り合って何年だろう…?

9 月

ACM CHI 2017 に投稿。北海道は札幌の国際コンベンションNo Mapsで TextAlive をデモ展示する準備で忙しくしていました。

10 月

ACM UIST Student Volunteer として運営参加しました。WISS 運営委員会もありましたね。国際コンベンション No Maps で TextAlive をデモ展示、併催アイドルイベント IDOL DIVERSITY の「ベルリン少女ハート」演出でTextAlive を使った動画が使われました。光栄です。ACM CHI 2017 Associate Chair (AC)デビュー。

11 月

久しぶりに立花隆事務所へ。つくば HCI 系研究者ディナーもありました。あとは ACM CHI について、AC の仕事と、自分の論文のリバッタル、招待講演の準備。(けっきょく CHI は落ちました。)

12 月

東京大学生産技術研究所にお呼ばれして講演しました。ACM CHI 2017 PC ミーティングでデンバーへ行き、ついでにベイエリアにも寄って Jupyter Notebook の開発を主導するBerkeley Institute of Data ScienceY Combinator Research HARCなどに挨拶しました。帰国後すぐ WISS と初回 ACM SIGCHI Asian Symposiumがありました。それにしても自分が AC(Associate Chair)とか PC(Program Committee member)をやる回の会議には通らないジンクスができつつあって悲しいですね。

2017 年

1 月

Human-Robot Interaction のトップ国際会議ACM/IEEE HRI 2017でデモ・ビデオチェアの仕事。f3.jsACM DIS 2017に投稿しました。

2 月

また実習生がきてにぎやかになりました。国立遺伝研 細胞建築研究室 木村さん、総研大 塚原さんと会っていろいろ議論。名状しがたいお茶会を開催しました。ACM DIS の査読も。TextAlive を少しアップデートして<Programming> 2017併催ワークショップのPX/17User-Generated Variablesを投稿しました。

3 月

ACM/IEEE HRI 2017(オーストリア/ウィーン)でf3.jsの後続プロジェクト、Robocam (logs.f3js.org)をデモ発表しつつデモ・ビデオチェアのお仕事。大変でした。<Programming> 2017 併催のPX査読もやりました。Service Design research workshopという国内だけど英語の研究会に呼んでいただいてパラメトリックデザインが可能にするデザイナ・ユーザの共創みたいな話をしました。

4 月

<Programming> PX/17(ベルギー/ブリュッセル)でUser-Generated Variablesの登壇発表。PX はWriters' Workshopという形式がとても面白いです。ACM DIS の論文が採択されていたのでカメラレディ原稿を提出。他にも国立遺伝研にお邪魔したり、いろいろ仕込みました。

5 月

ACM UIST プログラム委員の仕事をはじめとして、<Programming>や国際誌などの査読をいろいろ。WISS の運営委員会もありました。たくさん論文を読んだ月でした。

6 月

ドイツはダグシュトゥールのDagstuhl Seminar "Computational Interactivity"にお呼ばれしてプログラミングとデータサイエンスの未来について講演しました。続いてイギリス、エジンバラへ飛んで、ACM DIS 2017f3.jsについて登壇発表。さらに一週間あけて今度はアメリカ/ピッツバーグで UIST PC ミーティング、"Delivering Benefits of Programming to Everyone through Programming Experience Research"と題して招待講演、さらにシアトルで Microsoft Research 訪問とほとんど外国で過ごした月でした。

7 月

Songle Sync のチュートリアルを作りました。第 2.5 回 SIGPXを開催しました。

8 月

Songle Sync がプレス発表されました。テレビでも放映されて、ひとまずよかったです。翌月マジカルミライでも活用される予定です。ACM CHI 2018 に向けて、海外含め共著関連のミーティングが増えてきました。実習生がきて賑やかに。

9 月

ACM CHI に論文投稿します。あと WISS の PC 委員会もありますね。ソフトウェア科学会のFuture Technology Designというセッションで招待講演します。パネラーにもなるようです。